今回は、中古資産の耐用年数の規定のうち、カッコ書きを見てみましょう。
中古資産の耐用年数
今回確認する規定は、こちらです。
第三条 個人において使用され、又は法人において事業の用に供された所得税法施行令第六条各号(減価償却資産の範囲)又は法人税法施行令第十三条各号(減価償却資産の範囲)に掲げる資産(これらの資産のうち試掘権以外の鉱業権及び坑道を除く。以下この項において同じ。)の取得(法人税法第二条第十二号の八(定義)に規定する適格合併又は同条第十二号の十二に規定する適格分割型分割(以下この項において「適格分割型分割」という。)による同条第十一号に規定する被合併法人又は同条第十二号の二に規定する分割法人からの引継ぎ(以下この項において「適格合併等による引継ぎ」という。)を含む。)をしてこれを個人の業務又は法人の事業の用に供した場合における当該資産の耐用年数は、前二条の規定にかかわらず、次に掲げる年数によることができる。ただし、当該資産を個人の業務又は法人の事業の用に供するために当該資産について支出した所得税法施行令第百八十一条(資本的支出)又は法人税法施行令第百三十二条(資本的支出)に規定する金額が当該資産の取得価額(適格合併等による引継ぎの場合にあつては、同法第六十二条の二第一項(適格合併及び適格分割型分割による資産等の帳簿価額による引継ぎ)に規定する時又は適格分割型分割の直前の帳簿価額)の百分の五十に相当する金額を超える場合には、第二号に掲げる年数についてはこの限りでない。
減価償却資産の耐用年数等に関する省令第3条第1項、令和7年4月1日施行
一 当該資産をその用に供した時以後の使用可能期間(個人が当該資産を取得した後直ちにこれをその業務の用に供しなかつた場合には、当該資産を取得した時から引き続き業務の用に供したものとして見込まれる当該取得の時以後の使用可能期間)の年数
二 次に掲げる資産(別表第一、別表第二、別表第五又は別表第六に掲げる減価償却資産であつて、前号の年数を見積もることが困難なものに限る。)の区分に応じそれぞれ次に定める年数(その年数が二年に満たないときは、これを二年とする。)
イ 法定耐用年数(第一条第一項(一般の減価償却資産の耐用年数)に規定する耐用年数をいう。以下この号において同じ。)の全部を経過した資産 当該資産の法定耐用年数の百分の二十に相当する年数
ロ 法定耐用年数の一部を経過した資産 当該資産の法定耐用年数から経過年数を控除した年数に、経過年数の百分の二十に相当する年数を加算した年数
中古の減価償却資産の範囲
1つ目のカッコ書きを見てみましょう。
法人税法施行令第十三条各号(減価償却資産の範囲)に掲げる資産(これらの資産のうち試掘権以外の鉱業権及び坑道を除く。以下この項において同じ。)法人税法施行令第13条には、減価償却資産の範囲(定義)が規定されています。
法人税法施行令第13条、減価償却資産の範囲
https://laws.e-gov.go.jp/law/340CO0000000097#Mp-At_13
減価償却資産のうち
・試掘権以外の鉱業権(採掘権、租鉱権など)
・坑道
の2つが除外されています。
適格合併と適格分割型分割の引継ぎ
2つ目のカッコ書きを見てみましょう。
取得(法人税法第二条第十二号の八(定義)に規定する適格合併又は同条第十二号の十二に規定する適格分割型分割(以下この項において「適格分割型分割」という。)による同条第十一号に規定する被合併法人又は同条第十二号の二に規定する分割法人からの引継ぎ(以下この項において「適格合併等による引継ぎ」という。)を含む。)1、適格合併
2、適格分割型分割
による
1、被合併法人(合併される法人)
2、分割法人(分割する法人)
からの引継ぎを「適格合併等による引継ぎ」といいます。
適格合併等による引継ぎが「取得」に含まれます。
適格合併等による引継ぎの場合の取得価額
3つ目のカッコ書きを見てみましょう。
当該資産の取得価額(適格合併等による引継ぎの場合にあつては、同法第六十二条の二第一項(適格合併及び適格分割型分割による資産等の帳簿価額による引継ぎ)に規定する時又は適格分割型分割の直前の帳簿価額)先ほど定義された「適格合併等による引継ぎ」の場合にあってはと読むため、
適格合併と適格分割型分割の場合にあってはと読みます。
当該資産(中古の減価償却資産)の取得価額が、カッコ書きにより、
1、同法(法人税法)第62条の2第1項に規定する時
2、適格分割型分割の直前
の「帳簿価額」に変わります。
第62条の2第1項に規定する時は、被合併法人の最後事業年度が終了する時です。
使用可能期間
4つ目のカッコ書きを見てみましょう。
使用可能期間(個人が当該資産を取得した後直ちにこれをその業務の用に供しなかつた場合には、当該資産を取得した時から引き続き業務の用に供したものとして見込まれる当該取得の時以後の使用可能期間)使用可能期間が見積りできる場合は、使用可能期間を選択する必要があります。実務上で計算する中古資産の耐用年数は、使用可能期間の見積りが難しい場合に限定されています。
個人の場合は、中古資産を取得した後、すぐに業務に使用しないことがあります。例えば、中古の建物を購入し、何年か自分で住んだ後に業務に使用する場合です。
この場合は、中古資産を取得した時から業務に使用したものと仮定して、取得した時以後の使用可能期間の見積りができる場合は、使用可能期間を使用します。
使用可能期間の見積りに業務に使用しない期間などを考慮する必要は、ありません。
