今回は、消費税の非課税のうち、教育サービスに類するサービスを確認してみましょう。
教育に関するサービス
消費税が課される取引であっても、最終的に消費税が課されない取引が「別表第2」に規定されています。非課税、非課税取引といいます。
消費税の非課税は全部で13個あり、教育に関するサービスについては消費税法別表第2第11号に規定されています。
第11号には、
イ、学校教育法第1条の学校に関する教育サービス
ロ、専修学校に関する教育サービス
ハ、各種学校に関する教育サービス
ニ、教育サービスに類するもの
の4つが規定されており、政令(消費税法施行令)を確認する必要があるものが3つ規定されています。今回は、政令を見てみましょう。
非課税となる料金
1つ目は、非課税となる料金です。
十一 次に掲げる教育に関する役務の提供
(授業料、入学金、施設設備費その他の政令で定める料金を対価として行われる部分に限る。)1、授業料
2、入学金
3、施設設備費
の3つは、例示です。
政令で定める料金は、
1、授業料
2、入学金
3、入園料
4、施設設備費
5、入学試験の検定料
6、入園試験の検定料
7、
・在学証明の手数料
・成績証明の手数料
・その他学生、生徒、児童、幼児の記録証明の手数料
・これに類する手数料
規定に「これに類する」とあります。「証明」のことでしょう。何らかの証明をするための手数料も消費税の非課税となるのでしょう。
参考規定、政令で定める料金
(教育に係る役務の提供の範囲)
消費税法施行令第14条の5、令和7年10月1日施行
第十四条の五 法別表第二第十一号に規定する政令で定める料金は、次に掲げる料金とする。
一 授業料
二 入学金及び入園料
三 施設設備費
四 入学又は入園のための試験に係る検定料
五 在学証明、成績証明その他学生、生徒、児童又は幼児の記録に係る証明に係る手数料及びこれに類する手数料
2026/1/8、追加、消費税法基本通達6-11-3、
在学証明等に係る手数料の範囲
令第14条の5第5号《教育に係る役務の提供の範囲》に規定する「在学証明、成績証明その他学生、生徒、児童又は幼児の記録に係る証明に係る手数料及びこれに類する手数料」とは、指導要録、健康診断票等に記録されている学生、生徒、児童又は幼児の記録に係る証明書の発行手数料及びこれに類する手数料をいい、例えば、次の発行手数料等が該当する。
在学証明書、卒業証明書、卒業見込証明書、成績証明書、健康診断書、転学部・転学科に係る検定手数料、推薦手数料(平12課消2-10により改正)
例示で、証明手数料以外の手数料が列挙されています。各種学校に関するもの
2つ目は、各種学校に関するものです。
ハ 学校教育法第百三十四条第一項(各種学校)に規定する各種学校を設置する者が当該各種学校における教育(修業期間が一年以上であることその他政令で定める要件に該当するものに限る。)として行う役務の提供1、修業期間が1年以上であること
2、その他政令で定める要件に該当するもの
とあります。
「その他」とあるため、修業期間が1年以上であることは、政令に規定されていません。
(各種学校における教育に関する要件)
消費税法施行令第15条、令和7年10月1日施行
第十五条 法別表第二第十一号ハに規定する政令で定める要件は、一年の授業時間数(普通科、専攻科その他これらに類する区別された課程がある場合には、それぞれの課程の授業時間数)が六百八十時間以上であることその他財務省令で定める要件とする。
1、1年の授業時間数が680時間以上であること
2、その他財務省令(消費税法施行規則)で定める要件
とあるため、規定を見てみましょう。
(各種学校等における教育に関する要件)
消費税法施行規則第4条、令和7年4月1日施行
第四条 令第十五条及び第十六条に規定する財務省令で定める要件は、次に掲げる要件とする。
一 施設(教員数を含む。)が同時に授業を受ける生徒数に比し十分であると認められること。
二 授業が年二回(令第十六条第一号に掲げる施設にあつては、年四回)を超えない一定の時期に開始され、かつ、その終期が明確に定められていること。
三 生徒について学年又は学期ごとにその成績の評価が行われ、その結果が成績考査に関する表簿その他の書類に登載されていること。
四 生徒について所定の技術を修得したかどうかの成績の評価が行われ、その評価に基づいて卒業証書又は修了証書が授与されていること。
要件は、4つあります。
1、施設や教員数が十分であること。
2、授業が年2回(4回)を超えない一定の時期に始まり、終わる時期が明確に決まっていること。
3、成績評価があり、結果が書類に記載されていること。
4、成績評価があり、卒業証書や修了証書が授与されること。
の4つが要件です。
教育サービスに類するサービス
3つ目は、教育サービスに類するサービスです。
(教育に関する役務の提供に類するものの範囲)
消費税法施行令第16条、令和7年10月1日施行
第十六条 法別表第二第十一号ニに規定する政令で定めるものは、次に掲げる施設を設置する者が当該施設における教育(職業訓練を含み、修業期間が一年以上であること、普通課程、専門課程その他の課程のそれぞれの一年の授業時間数が六百八十時間以上であることその他財務省令で定める要件に該当するものに限る。)として行う役務の提供とする。
一 国立研究開発法人水産研究・教育機構法(平成十一年法律第百九十九号)に規定する国立研究開発法人水産研究・教育機構の施設、独立行政法人海技教育機構法(平成十一年法律第二百十四号)に規定する独立行政法人海技教育機構の施設及び独立行政法人航空大学校法(平成十一年法律第二百十五号)に規定する独立行政法人航空大学校
二 職業能力開発促進法(昭和四十四年法律第六十四号)に規定する職業能力開発総合大学校、職業能力開発大学校、職業能力開発短期大学校及び職業能力開発校(職業能力開発大学校、職業能力開発短期大学校及び職業能力開発校にあつては、国若しくは地方公共団体又は同法に規定する職業訓練法人が設置するものに限る。)
三 国立健康危機管理研究機構法(令和五年法律第四十六号)に規定する国立健康危機管理研究機構の施設
次に掲げる施設(第1号から第4号まで)の設置者が、その施設における教育サービスが消費税の非課税となります。
第1号関係
1、国立研究開発法人水産研究・教育機構法に規定する
国立研究開発法人水産研究・教育機構の施設
2、独立行政法人海技教育機構法に規定する
独立行政法人海技教育機構の施設
3、独立行政法人航空大学校法に規定する
独立行政法人航空大学校
第2号関係
1、職業能力開発促進法に規定する
1-1、職業能力開発総合大学校
1-2、職業能力開発大学校
1-3、職業能力開発短期大学校
1-4、職業能力開発校
カッコ書き
1-2、職業能力開発大学校
1-3、職業能力開発短期大学校
1-4、職業能力開発校
の3つは、
A、国
B、地方公共団体
C、同法(職業能力開発促進法)に規定する職業訓練法人
の3つが設置するものに限定されています。
第3号関係
国立健康危機管理研究機構法に規定する
国立健康危機管理研究機構の施設
