その他の利益積立金額_その2


今回は、その他の利益積立金額の続きを確認してみましょう。

利益積立金額の第1号の金額

利益積立金額は、
1、過去の事業年度の第1号から第7号までの加算項目の合計額
2、過去の事業年度の第8号から第14号までの減算項目の合計額
3、当期の第1号から第7号までの加算項目の金額
4、当期の第8号から第14号までの減算項目の金額
5、1-2+3-4
で計算します。

第1号の金額は、イからネまでの20個あります。
イからヲまでの12個は、第1号の加算項目です。
ワからネまでの8個は、第1号の減算項目です。

今回は、ヘからヲまでの7つの加算項目を確認します。

参考リンク、イからホまでの5つの加算項目
その他の利益積立金額

ヘの金額、通算税効果額の受取額

ヘの規定を見てみましょう。

ヘ 法第二十六条第四項に規定する通算税効果額を受け取ることとなる場合のその受け取ることとなる金額(附帯税の額に係る部分の金額を除く。)

ホの規定は、附帯税に限定されています。
ヘの規定は、附帯税が除外されています。

仕訳イメージ
 / 通算税効果額-附帯税以外(益金不算入) ××円

トの金額、欠損金の損金算入額

トの規定を見てみましょう。

ト 法第五十七条(欠損金の繰越し)又は第五十九条(会社更生等による債務免除等があつた場合の欠損金の損金算入)の規定により所得の金額の計算上損金の額に算入される金額

欠損金の繰越しなどの規定により、損金の額に算入される金額です。

仕訳イメージ
過去の赤字(申告により減算調整) ××円 /

チの金額、譲渡損益調整資産の譲渡損益額

チの規定を見てみましょう。

チ 法第六十一条の十一第八項(完全支配関係がある法人の間の取引の損益)の規定の適用がある譲渡損益調整資産(同条第一項に規定する譲渡損益調整資産をいう。チ及びタにおいて同じ。)に係る同条第一項に規定する譲渡利益額に相当する金額から同条第八項の規定の適用がある譲渡損益調整資産に係る同条第一項に規定する譲渡損失額に相当する金額を減算した金額

法人税法第61条の11第8項は、通算制度を選択している場合の規定です。

参考規定、法人税法、法人税法第61条の11第8項、令和7年6月20日施行
https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000034#Mp-Pa_2-Ch_1-Se_1-Ss_5-Di_5-At_61_11-Pr_8

第8項の要件を満たす場合は、第2項から第7項までの規定が適用されません。
(繰り延べた損益が戻入れされない。)

算式に変えてみましょう。

1、譲渡損益調整資産の譲渡利益額
2、譲渡損益調整資産の譲渡損失額
3、減算した金額 1-2

仕訳イメージ、売却益
現預金 ××     / 他の通算法人の株式 ××
           / 売却益(譲渡利益額) 5,000 ←1番
売却益の繰延べ ×× /

仕訳イメージ、売却損
現預金 ××         / 他の通算法人の株式 ××
売却損(譲渡損失額) 2,000 /            ←2番
              / 売却損の繰延べ ××

3、1-2=3,000が利益積立金額の加算となります。

リの金額、法人課税信託の差額

リの規定を見てみましょう。

リ 法第六十四条の三第三項(法人課税信託に係る所得の金額の計算)に規定する資産の同項に規定する帳簿価額から同項に規定する負債の同項に規定する帳簿価額を減算した金額

仕訳イメージ
資産 8,000 / 負債 3,000
      / 差額 5,000 ← リの金額

受益者がいない信託から受益者がいる信託に変わった場合、受託者が受益者に資産や負債を帳簿価額で渡します。

法人税法第64条の第3項は、資産や負債を帳簿価額で受け取った受益者(法人)に関する規定です。受け取った金額の差額は、利益積立金額となります。

ヌの金額、損益通算による損金算入額

ヌの規定を見てみましょう。

ヌ 法第六十四条の五第一項(損益通算)の規定により所得の金額の計算上損金の額に算入される金額

通算制度を選択している場合の規定です。自社の所得の計算に、他社の赤字を反映させることができます。「損益通算」といいます。

仕訳イメージ
他社の赤字(申告により減算調整) ××円 /

ルの金額、合併があった場合の欠損金の損金算入額

ルの規定を見てみましょう。

ル 法第六十四条の八(通算法人の合併等があつた場合の欠損金の損金算入)の規定により所得の金額の計算上損金の額に算入される金額

通算制度を選択している場合の規定です。自社の所得の計算に、他社(被合併法人)の過去の赤字を反映させることができます。

仕訳イメージ
他社(被合併法人)の過去の赤字(申告により減算調整) ××円 /

ヲの金額、医療法人の受贈益等

ヲの規定を見てみましょう。

ヲ 第百三十六条の三第一項(医療法人の設立に係る資産の受贈益等)に規定する金銭の額又は金銭以外の資産の価額及び同条第二項に規定する利益の額

仕訳イメージ1
現預金 2,000 / 受贈益(益金不算入) 6,000 ← 第1項
金銭以外の資産 4,000 /

仕訳イメージ2
持分 ×× / 利益の額(益金不算入) ×× ← 第2項

参考規定

第百三十六条の三 医療法人がその設立について贈与又は遺贈を受けた金銭の額又は金銭以外の資産の価額は、その医療法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入しない。

法人税法施行令第136条の3第1項、令和7年4月1日施行

2 社団である医療法人で持分の定めのあるものが持分の定めのない医療法人となる場合において、持分の全部又は一部の払戻しをしなかつたときは、その払戻しをしなかつたことにより生ずる利益の額は、その医療法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入しない。

法人税法施行令第136条の3第2項、令和7年4月1日施行

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