今回は、株式移転があった場合の資本金等の額を確認してみましょう。
株式移転があった場合
今回確認する規定は、こちらです。
十一 株式移転により移転を受けた株式移転完全子法人の株式の取得価額(第百十九条第一項第十二号に規定する費用の額が含まれている場合には、当該費用の額を控除した金額)から当該株式移転の時の資本金の額及び当該株式移転により当該株式移転に係る株式移転完全子法人の株主に交付した当該法人の株式以外の資産の価額並びに次に掲げる当該株式移転の区分に応じそれぞれ次に定める金額(当該株式移転に伴い当該法人がイ又はロに規定する当該法人の新株予約権に対応する債権を取得する場合には、その債権の価額を減算した金額)の合計額を減算した金額
法人税法施行令第8条第1項第11号、令和7年4月1日施行
イ 適格株式移転 当該株式移転完全子法人の当該適格株式移転により消滅をした新株予約権に代えて当該法人の新株予約権を交付した場合の当該株式移転完全子法人のその消滅の直前のその消滅をした新株予約権の帳簿価額に相当する金額
ロ 適格株式移転に該当しない株式移転 当該株式移転完全子法人の当該株式移転により消滅をした新株予約権に代えて当該法人の新株予約権を交付した場合の当該新株予約権の価額に相当する金額
カッコ書きとイとロを省略してみましょう。
十一 株式移転により移転を受けた株式移転完全子法人の株式の取得価額(注1)から当該株式移転の時の資本金の額及び当該株式移転により当該株式移転に係る株式移転完全子法人の株主に交付した当該法人の株式以外の資産の価額並びに次に掲げる当該株式移転の区分に応じそれぞれ次に定める金額(注2)の合計額を減算した金額算式にしてみましょう。
1、株式移転により移転を受けた株式移転完全子法人の株式の取得価額(注1)
2、当該株式移転の時の資本金の額及び当該株式移転により当該株式移転に係る株式移転完全子法人の株主に交付した当該法人の株式以外の資産の価額並びに次に掲げる当該株式移転の区分に応じそれぞれ次に定める金額(注2)の合計額
3、減算した金額 1-2仕訳イメージ
1、借方
株式移転完全子法人の株式 ××円 /
2、貸方
/ 資本金 ××円
/ 株式以外の資産の価額 ××円
/ 次の区分に応じた金額(注2) ××円
3、貸方、減算した金額 1-2
/ 資本金等の額 ××円
株式移転完全子法人の株式の取得価額(注1)のカッコ書きにより、株式を取得するための費用については、取得価額から除外されます。
株式移転の区分に応じた金額
2つあります。
イ、適格株式移転
ロ、適格株式移転に該当しない株式移転
イを確認してみましょう。
イ 適格株式移転 当該株式移転完全子法人の当該適格株式移転により消滅をした新株予約権に代えて当該法人の新株予約権を交付した場合の当該株式移転完全子法人のその消滅の直前のその消滅をした新株予約権の帳簿価額に相当する金額株式移転完全子法人の新株予約権が消えて、当社の新株予約権を交付した場合、消えた新株予約権の帳簿価額を引き継ぎます。
ロを確認してみましょう。
ロ 適格株式移転に該当しない株式移転 当該株式移転完全子法人の当該株式移転により消滅をした新株予約権に代えて当該法人の新株予約権を交付した場合の当該新株予約権の価額に相当する金額株式移転完全子法人の新株予約権が消えて、当社の新株予約権を交付した場合、
新株予約権の価額に変わります。
(消えた新株予約権の帳簿価額を引き継がない。)
貸方
/ 資本金 ××円
/ 株式以外の資産の価額 ××円
/ 次の区分に応じた金額(注2) ××円 ← 新株予約権の簿価又は価額
参考情報
次に定める金額(注2)のカッコ書き
次に定める金額(当該株式移転に伴い当該法人がイ又はロに規定する当該法人の新株予約権に対応する債権を取得する場合には、その債権の価額を減算した金額)貸方
/ 資本金 ××円
/ 株式以外の資産の価額 ××円
/ 次の区分に応じた金額(注2) ××円-新株予約権に対応する債権の価額
に変わります。
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