今回は、防衛特別法人税と外国税額の控除のうち、後で追加控除する場合を確認してみましょう。
法案の内容
先に法案を確認してみましょう。
8 通算法人(通算法人であった内国法人(公益法人等に該当することとなった内国法人を除く。)を含む。以下第十一項までにおいて同じ。)の各課税事業年度(以下第十二項までにおいて「対象課税事業年度」という。)において、過去適用課税事業年度(当該対象課税事業年度開始の日前に開始した各課税事業年度で第五項の規定の適用を受けた課税事業年度をいう。以下この項及び第十一項第二号において同じ。)における税額控除額(当該対象課税事業年度開始の日前に開始した各課税事業年度(以下この項において「対象前各課税事業年度」という。)において当該過去適用課税事業年度に係る税額控除額につきこの項又は次項の規定の適用があった場合には、同項の規定により当該対象前各課税事業年度の防衛特別法人税の額に加算した金額の合計額からこの項の規定により当該対象前各課税事業年度の防衛特別法人税の額から控除した金額の合計額を減算した金額を加算した金額。以下この項及び次項において「調整後過去税額控除額」という。)が過去当初申告税額控除額(当該過去適用課税事業年度の第二十五条第一項の規定による申告書に添付された書類に当該過去適用課税事業年度の第一項の規定による控除をされるべき金額として記載された金額(当該過去適用課税事業年度について前項の規定の適用を受けた場合には、その適用に係る修正申告書又は更正に係る国税通則法第二十八条第二項に規定する更正通知書に添付された書類のうち、最も新しいものに当該過去適用課税事業年度の第一項の規定による控除をされるべき金額として記載された金額)をいう。以下この項及び次項において同じ。)を超える場合には、税額控除不足額相当額(当該調整後過去税額控除額から当該過去当初申告税額控除額を控除した金額に相当する金額をいう。第十項から第十二項までにおいて同じ。)を当該対象課税事業年度の防衛特別法人税の額から控除する。
所得税法等の一部を改正する法律案
長い規定のため、カッコ書きを省略してみましょう。
通算法人(注1)の各課税事業年度(注2)において、過去適用課税事業年度(注3)における税額控除額(注4)が過去当初申告税額控除額(注5)を超える場合には、税額控除不足額相当額(注6)を当該対象課税事業年度の防衛特別法人税の額から控除する。
過去適用課税事業年度の税額控除額>過去当初申告税額控除額の場合には、
・当該対象課税事業年度の防衛特別法人税-税額控除不足額相当額
とする。
という内容です。
外国税額の控除には、固定措置があります。再計算しない仕組みになっていますが、後の事業年度(進行年度)で差額を調整することができます。
カッコ書きの内容
省略したカッコ書きを確認してみましょう。
注1、通算法人には、通算法人であった内国法人を含みます。離脱した法人のことです。ただし、公益法人等に該当することとなった内国法人を除外します。
注2、各課税事業年度を「対象課税事業年度」といいます。
注3、当該対象課税事業年度開始の日前に開始した各課税事業年度で第五項の規定の適用を受けた課税事業年度を「過去適用課税事業年度」といいます。
対象課税事業年度が開始する前に始まった各課税事業年度のうち、固定措置の適用を受けた(金額が固定された)課税事業年度という意味です。
調整後過去税額控除額
カッコ書きの規定が長いので区切って確認してみましょう。
注4、当該対象課税事業年度開始の日前に開始した各課税事業年度(以下この項において「対象前各課税事業年度」という。)において当該過去適用課税事業年度に係る税額控除額につきこの項又は次項の規定の適用があった場合には、同項の規定により当該対象前各課税事業年度の防衛特別法人税の額に加算した金額の合計額からこの項の規定により当該対象前各課税事業年度の防衛特別法人税の額から控除した金額の合計額を減算した金額を加算した金額。以下この項及び次項において「調整後過去税額控除額」という。
対象課税事業年度開始の日より前に始まった各課税事業年度を「対象前各課税事業年度」といいます。
対象前各課税事業年度の過去適用課税事業年度(固定措置が適用された事業年度)の税額控除について、
・この項(第8項)
・次項(第9項)
の適用があった場合には、
<「同項(9項)により当該対象前各課税事業年度の防衛特別法人税の額に加算した金額の合計額」から「この項(第8項)により当該対象前各課税事業年度の防衛特別法人税の額から控除した金額の合計額」を減算した金額>を
加算した金額を「調整後過去税額控除額」といいます。
算式に置き換えてみましょう。
税額控除額(調整後過去税額控除額)
=税額控除額+加算額
進行年度の調整がない場合は、
税額控除額=調整後過去税額控除額となります。
進行年度の調整がある場合は、加算額をプラスします。
加算額=
+防衛特別法人税の額に加算した合計額(第9項によりプラスしたもの)
-防衛特別法人税の額から控除した合計額(第8項によりマイナスしたもの)
過去当初申告税額控除額
カッコ書きの規定が長いので区切って確認してみましょう。
注5、当該過去適用課税事業年度の第二十五条第一項の規定による申告書に添付された書類に当該過去適用課税事業年度の第一項の規定による控除をされるべき金額として記載された金額(当該過去適用課税事業年度について前項の規定の適用を受けた場合には、その適用に係る修正申告書又は更正に係る国税通則法第二十八条第二項に規定する更正通知書に添付された書類のうち、最も新しいものに当該過去適用課税事業年度の第一項の規定による控除をされるべき金額として記載された金額)をいう。以下この項及び次項において同じ。
固定措置が適用された事業年度(過去適用課税事業年度)の確定申告書に添付された書類(別表)に、外国税額の控除をされるべき金額として記載された金額を「過去当初申告税額控除額」といいます。
記載された金額のカッコ書きには、前項(第7項)の適用を受けた場合が規定されています。当初申告の金額が更新された場合のことです。
・修正申告書
・更正通知書
に添付された書類のうち、最新の外国税額の控除されるべき金額として記載された金額(更新された金額)が「過去当初申告税額控除額」となります。
税額控除不足額相当額
算式
税額控除不足額相当額=
調整後過去税額控除額-過去当初申告税額控除額
過去に正しく控除できなかった金額(税額控除不足額相当額)は、
1-2で計算します。
1、正しく控除されるべき金額(調整後過去税額控除額)
2、実際に控除した金額(過去当初申告税額控除額)