外航船等に積み込む物品の譲渡等に係る消費税の免除_一時的に外航船等でなくなる場合


今回は、外航船等に積み込む物品の譲渡等に係る消費税の免除のうち、一時的に外航船等でなくなる場合を確認してみましょう。

一時的に外航船等でなくなる場合

一時的に外航船等でなくなる場合、消費税等が免除された物品をそのまま残すときは、申請書の提出により消費税が発生しなくなります。

規定を見てみましょう。

4 法第八十五条第二項に規定する政令で定める場合は、当該外航船等が外航船等でなくなつた後再び外航船等となることが確実と認められる場合において、同項に規定する税関長の承認を受けて同項第二号の酒類、製造たばこ又は特定物品が当該外航船等が再び外航船等となる時まで残置されるときとする。

租税特別措置法施行令第45条の3第4項、令和8年1月1日施行

「租税特別措置法第85条第2項に規定する政令で定める場合」とあるため、該当する規定を見てみましょう。

2 前項の規定の適用を受けて外航船等に積み込まれた指定物品のうち事業者から譲渡されたものが、最初に次の各号に掲げる場合に該当することとなつた場合(政令で定めるところにより当該外航船等が入港している港の所在地の所轄税関長の承認を受けて、他の外航船等に積み換えられる場合その他政令で定める場合を除く。)以下省略

カッコ書きの部分です。

所轄税関長の承認を受けて、
1、他の外航船等に積み換えられる場合
2、その他政令で定める場合
を除く、と読みます。

積み換える場合だけではなく、政令で定める場合も税関長の承認が必要となります。

規定の続きに戻ります。

1つ目の要件です。

当該外航船等が外航船等でなくなつた後再び外航船等となることが確実と認められる場合

外航船等(免税要件の1つ)
 ↓
外航船等でなくなった(消費税が発生する)
 ↓
再び外航船等となることが確実と認められる場合

一時的に外航船等でなくなる場合です。

次は、2つ目の要件です。

同項に規定する税関長の承認を受けて同項第二号の酒類、製造たばこ又は特定物品が当該外航船等が再び外航船等となる時まで残置されるとき

同項(租税特別措置法第85条第2項第2号)の
・酒類
・製造たばこ
・特定物品
が、外航船等が再び外航船等となる時まで残置される(残される)ときです。

下記の参考情報は、酒税に関するものです。

参考情報、国税庁、第87条 承認酒類製造者に対する酒税の税率の特例https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/sake/3.htm

第87条の5 外航船等に積み込む酒類の免税
7 積換え等の場合の承認等の取扱い
(3) 外航船等でなくなった場合等の残置の承認の取扱い

措置令第45条の3第4項《酒類等の積換えの承認等》の規定による残置の承認申請は、関税法施行令第23条第1項《船舶等の資格の変更の届出》の規定による届出書を使用し、必要事項を付記して行わせることとし、当該承認は外航船等が外航船等でなくなった後短期間のうちに再び外航船等となることが確実と認められ、かつ、税関長において監視取締り上支障ないと認めたときに限り与えることに取り扱うこととし、当該承認を与えたときは、残置する酒類等に対して施封を行うことに取り扱う。

8 船用品等の免税措置の趣旨等の周知
 措置法において、外航船等に積み込む酒類等に対する酒税を免税することとしたものは、船用品又は機用品に限られている趣旨に鑑み免税措置の適用を受けて船舶等に積み込まれた酒類が、後日旅客又は乗組員等によって本邦に陸揚げ又は取卸しされることがないよう、あらかじめ関係者に十分説明しておく。
一時的に外航船等でなくなる場合の準用規定

一時的に外航船等でなくなる場合の承認については、準用規定です。

5 前条第二項から第四項まで並びに第一項及び第三項の規定は、前項の承認について準用する。この場合において、同条第二項中「当該申請に係る酒類、製造たばこ又は特定物品の数量が、当該酒類、製造たばこ又は特定物品を積み込もうとする外航船等の航海又は航行の日数並びに旅客及び乗組員の数その他の事情を勘案して相当と認められる数量の範囲内であり、かつ、消費税」とあるのは「消費税」と、同条第三項中「積込み」とあるのは「残置」と、第一項中「前条第一項各号に掲げる事項」とあるのは「当該外航船等に現存する酒類、製造たばこ又は特定物品に係る前条第一項第三号イからハまでに掲げる事項、当該外航船等が外航船等でなくなつた後再び外航船等となる予定年月日」と読み替えるものとする。

租税特別措置法施行令第45条の3第5項、令和8年1月1日施行

1つ目が準用規定、2つ目に読替え規定が規定されています。

1つ目を見てみましょう。

前条第二項から第四項まで並びに第一項及び第三項の規定は、前項の承認について準用する。

前条(第45条の2) ← 積込み
・第2項、積込みの承認
・第3項、積込み期間の指定と延長
・第4項、表示命令

第45条の3 ← 積換え
・第1項、申請書の提出
・第2項、積込み→積換えと読み替える。
・第3項、施封
・第4項、一時的に外航船等でなくなる場合

上記の規定は、前項(第45条の3第4項)の承認について準用する規定です。

一時的に外航船等でなくなる場合、
積込みの取扱いと同じように取り扱われます。

読み替えた後の規定

準用規定のため、読み替えてみましょう。

第45条の2第2項の読み替え後

2 税関長は、法第八十五条第一項、第八十七条の五第一項又は第八十八条の三第一項の承認の申請があつた場合において、当該申請に係る酒類、製造たばこ又は特定物品の数量が、当該酒類、製造たばこ又は特定物品を積み込もうとする外航船等の航海又は航行の日数並びに旅客及び乗組員の数その他の事情を勘案して相当と認められる数量の範囲内であり、かつ、消費税消費税、酒税又はたばこ税の取締り上支障がないと認めたときは、その承認をするものとする。

一度積込みの申請をしているため、数量要件は削除されます。
(消費税を消して、再び消費税と読み替える理由は、不明です。)

第45条の2第3項の読み替え後

3 税関長は、前項の承認をする場合には、相当と認められる積込み残置の期間を指定しなければならない。この場合において、その指定後災害その他やむを得ない理由により必要があると認めるときは、当該税関長は、その指定した期間を延長することができる。

残置の期間が指定されます。指定された期間が延長されることもあります。

第1項の読み替え後

(酒類等の積換えの承認等)
第四十五条の三 法第八十五条第二項(法第八十七条の五第二項及び第八十八条の三第二項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の承認を受けようとする場合には、当該酒類、製造たばこ又は特定物品の所持者は、前条第一項各号に掲げる事項当該外航船等に現存する酒類、製造たばこ又は特定物品に係る前条第一項第三号イからハまでに掲げる事項、当該外航船等が外航船等でなくなつた後再び外航船等となる予定年月日並びに当該酒類、製造たばこ又は特定物品の現存する外航船等の名称、国籍、種類及び純トン数を記載した申請書を当該税関長に提出しなければならない。

前条(第45条の2)第1項各号の事項は、積込みの承認申請に関する事項です。

準用する場合は、次の3つの事項を申請書に記載しましょう。

1、外航船等にある酒類・製造たばこ・特定物品の前条(第45条の2)第1項第3号
イ、酒類は、酒税の税率の適用区分など、区分ごとの数量と価額
ロ、製造たばこは、区分、区分ごとの数量と価額
ハ、特定物品は、品名、品名ごとの数量と価額
の事項

2、外航船等が外航船等でなくなった後、再び外航船等となる予定の年月日

3、酒類・製造たばこ・特定物品がある外航船等の
・名称
・国籍
・種類
・純トン数

航空機の場合
・登録記号
・国籍
・種類
・自重

1は、積込み時の数量と申請時の数量が異なるため、記載が必要となります。

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